30年後の「部屋とYシャツと私」
働くオンナ道
2019.12.28
往年のヒット曲「部屋とYシャツと私」の2019年版がひそかにリリースされていたことをご存知でしょうか。
この曲が流行ったのは30年ほど前。さだまさしの「関白宣言」と共に「バブル時代、結婚式で歌われた2大巨塔」といっても過言ではありません。
まずは男性来賓が歌いがちだった関白宣言。
「お前を嫁にもらう前に言っておきたいことがある」で始まる出だしのフレーズに、早くもコンプライアンスに触れるワードが幾つか出現(探してみてねっ)。続けて「メシはうまく作れ」「いつも綺麗でいろ」となぜか上から目線の無茶ぶり。挙句、「浮気するかもだから覚悟しておけ」とのたまい、最後はなぜかみんなで「ララララララ〜」と高らかに大合唱、という歌なのです。
2020年こんなもん歌って許されるのは、世間広しといえど、ドナルドトランプか「伝説のホスト・俺か俺以外か」のローランドくらいのもんでしょう。
一方、女子来賓が歌う「部屋とYシャツと私」。なぜに部屋とYシャツと私かというと、「愛するダーリンのため磨いておきたいもの」がその3つらしいのです。
ああ、時代は変わったねえ・・・。
ちなみに私はアイロン掛けが大キライ(みんなもそうだよねっ)。「じゃあ何が好きなのか」と問われたら黙りますが、アイロン掛けは「とりわけ」嫌いであります。
Yシャツというのはなぜに前身頃、後ろ見頃などあんな複雑な作りになっているのか。そもそもこんな面倒くさいものを着て働くと誰が決めたっ。
「欧米か。」と殺意を覚えつつ、それでも「おぢのイケてないカジュアルファッションを見せられながら働くOL」の心情を考え、泣く泣くアイロン生活を続けてまいりました。
しかし、デフレによる価格破壊が我が町にも及び、近所に「Yシャツ1枚80円」という激安クリーニング屋ができたのです。
そのポスターを見た瞬間、私はあっさりアイロンを放棄、「11時までにYシャツ出さんと間に合わんよ」とダンナにのたまう妻となってしまいました。
でも、私にだってあったと思うのです。
Yシャツにアイロンをかける時、幸せを感じていた時が。
私、いま世界で一番しあわせ♡
もしかしたら、この歌を歌いながらアイロンをかけていたかもね。
(超短期間だったとは思うが)。
「部屋とYシャツと私」の続編は2019年8月にリリースされました。
彼女が今でも可愛いまんま、嬉々としてYシャツにアイロンをかけているのか、それとも30年の歳月は彼女を恐妻に変えたのか・・・。
気になる方は、ネットでお確かめください^^