30年後の「部屋とYシャツと私」

往年のヒット曲「部屋とYシャツと私」の2019年版がひそかにリリースされていたことをご存知でしょうか。

この曲が流行ったのは30年ほど前。さだまさしの「関白宣言」と共に「バブル時代、結婚式で歌われた2大巨塔」といっても過言ではありません。

まずは男性来賓が歌いがちだった関白宣言。

「お前を嫁にもらう前に言っておきたいことがある」で始まる出だしのフレーズに、早くもコンプライアンスに触れるワードが幾つか出現(探してみてねっ)。続けて「メシはうまく作れ」「いつも綺麗でいろ」となぜか上から目線の無茶ぶり。挙句、「浮気するかもだから覚悟しておけ」とのたまい、最後はなぜかみんなで「ララララララ〜」と高らかに大合唱、という歌なのです。

2020年こんなもん歌って許されるのは、世間広しといえど、ドナルドトランプか「伝説のホスト・俺か俺以外か」のローランドくらいのもんでしょう。

一方、女子来賓が歌う「部屋とYシャツと私」。なぜに部屋とYシャツと私かというと、「愛するダーリンのため磨いておきたいもの」がその3つらしいのです。

ああ、時代は変わったねえ・・・。

ちなみに私はアイロン掛けが大キライ(みんなもそうだよねっ)。「じゃあ何が好きなのか」と問われたら黙りますが、アイロン掛けは「とりわけ」嫌いであります。

Yシャツというのはなぜに前身頃、後ろ見頃などあんな複雑な作りになっているのか。そもそもこんな面倒くさいものを着て働くと誰が決めたっ。

「欧米か。」と殺意を覚えつつ、それでも「おぢのイケてないカジュアルファッションを見せられながら働くOL」の心情を考え、泣く泣くアイロン生活を続けてまいりました。

しかし、デフレによる価格破壊が我が町にも及び、近所に「Yシャツ1枚80円」という激安クリーニング屋ができたのです。

そのポスターを見た瞬間、私はあっさりアイロンを放棄、「‪‪11時までにYシャツ出さんと間に合わんよ」とダンナにのたまう妻となってしまいました。

でも、私にだってあったと思うのです。

Yシャツにアイロンをかける時、幸せを感じていた時が。

私、いま世界で一番しあわせ♡

もしかしたら、この歌を歌いながらアイロンをかけていたかもね。

(超短期間だったとは思うが)。

「部屋とYシャツと私」の続編は2019年8月にリリースされました。

彼女が今でも可愛いまんま、嬉々としてYシャツにアイロンをかけているのか、それとも30年の歳月は彼女を恐妻に変えたのか・・・。

気になる方は、ネットでお確かめください^^

 

アイロン掛け

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