オペレーター・技能職・技能工
オペレーター・技能職・技能工とは実際に製造現場で製品の加工を行う仕事です。現在ほぼ全ての製造業の現場で生産設備・機械が導入されており、こうした機械設備を使うことによって製品を加工していく仕事をオペレーター・技能職と呼んでおります。ただ、会社によっては独自の呼称を用いたりすることもあります。大量生産品の製造の場合は、多くがルーティン業務ぎ、定められた手順に基づき作業をしていきます。手順が定められてはいますが、一定のスピードで作業をする必要がぎあります。一方で、決まりきった仕事だけを求められている訳ではないことにも留意が必要でしょう。
「匠の技術」や「職人技」といった表現のされ方で「モノづくり」が脚光を浴び、しばしばマスコミにも取り上げられるようになってきましたが、ほぼ同じころから、オペレーターの方に品質・納期・コストに関わる改善を評価する仕組みを導入するメーカーも増えてきました。良い評価を得ることが昇給や昇格に繋がるといった人事考課制度の整備を進め、働く方のモチベーションを上げてもらおうといった動きもすっかり定着しています。例えば、大型設備を備えての大量生産工場の場合、会社全体でのモノづくりの業務が細分化されていくことが多く、従って、上流である設計部門が製造現場での不具合点や問題点などに気が付きにくい傾向にあります。そういった場合に、設計者など上流部門へ改善の提案を行うことがあります。また、ちょっとした工具や部品の置き場を変えることで作業の無駄を排すことが可能となり、工数低減を実現することもコスト削減のひとつでしょう。実際に最前線でものづくりに携わるため、本人ならではの気づきによる改善提案などが期待されます。
具体的な職務詳細は以下のような内容になるでしょう。
- 生産準備、段取り
- 部品や材料、副資材の投入
- 機械や設備の操作
- 組付けなどの実際に手を使っての手作業
- 製品の梱包や出荷
- 5S、改善提案、QC活動
小規模な会社の場合は、経験を積んで来られた方に対しオペレーター業務以外にも、以下のような様々な仕事を任されることもあります。オペレーターとして、生産品目や工程・機械の機構構造を熟知し、効率的な稼働方法の理解を高めてきたオペレーター職の方には、経営者からも絶大な信頼が寄せられ、新たなステージの仕事が任されることも少なくありません。特に、中小企業では部門が細分化されておらず、「機能」で仕事をみた場合、以下のような業務をこなしている方も多くおられます。
- 工場運営
- 生産管理
- 在庫管理、入出荷
- 保全
- 生産技術・工程設計
サイジンシャに相談に来られる方で、製造部門に長く在籍した方から「ずっと機械操作を担当していました」といったお話をお聞きすることがあります。しかしながら「ずっと機械の操作だけではないですよね?」と私共からは問いかけます。例えば、改善提案やQC発表、部下や後輩の人材育成や指導、不良品の原因究明、暫定対策・恒久対策を品証担当者と相談しながらの推進等は、単なる操作以上のキャリアだと弊社は考えます。こうしたご経験を言葉=職務経歴書に落とし込んで、一歩踏み込んだ仕事に挑戦してみてはいかがでしょうか。